古い図面(青焼き図面)のデジタル化!外部委託のコストはいくら?

あなたの会社が、書庫に山積みの古い紙の図面(青焼き図面)を全てデジタル化してデータ管理する事になったら、そしてその担当者に任命されたら、あなたはどうしますか?

現状の問題
書庫にある古い紙図面(青焼き図面)の管理、業歴の長い建設会社さんには共通の悩みの種でしょう。
建築工事における書類や図面には、契約書、設計図、施工図、施工計画図、議事録、報告書、許可書など多くの種類があり膨大な量になります。中でもCADデータ化されていない古い物件の竣工図、施工図はA1・A2サイズの大きな(青焼き図面)製本の状態で保管されていることがほとんどでしょう。自社で手掛けた建築物であればその修繕、改築、増築、取り壊し、何れの時も建築時の図面を参照する必要が在り、また建築瑕疵訴訟等、もしものリスクを考えると廃棄することが出来ないのが実情では無いでしょうか。大手建設会社さんであれば、紙図面(青焼き図面)のデジタル化管理、その必要性を認識し先んじて予算化し、業者に依頼してデータ化し終わっている、若しくは取り掛かっているところが多いと思います。しかし中小の建設会社さんではその必要性は感じながらも、そこに掛けるコストが目に見えて次の売上に直接つながらない事から優先順位が低くなりがちで、必要な時に書庫に行って時間を掛けて探し出し、その都度必要な図面をコピーまたはスキャンしてデータ化して利用する、不便は感じながらも従来通りの図面管理に甘んじているのが現状でしょう。しかしそこには目に見えない経費が永きに亘って浪費され続けている現実があります。図面を探し出す時間、大量の紙図面(青焼き図面)が占有する場所、そこに掛かる無駄なコストはどこかで腹を括って効率化しないと流失を防ぐことはできません。
その現状に終止符を打つべく、あなたの会社が紙図面(青焼き図面)のデジタル化に乗り出した時、あなたがその管理を任されたら、どう対応しますか?

目次
Ⅰ紙図面(青焼き図面)のデジタル化に取り組む際に把握しておくべき事
2紙図面(青焼き図面)デジタル化実施の2つの選択肢
2-1紙図面(青焼き図面)デジタル化に自社で取り組む
2-1-1紙図面(青焼き図面)デジタル化に自社で取り組む場合のメリット
2-1-2紙図面(青焼き図面)デジタル化に自社で取り組む場合のデメリット
2-2紙図面(青焼き図面)デジタル化を外部委託する
2-2-1紙図面(青焼き図面)デジタル化を外部委託する場合のメリット
2-2-2紙図面(青焼き図面)デジタル化を外部委託する場合のデメリット
3まとめ

1紙図面(青焼き図面)のデジタル化に取り組む際に認識しておくべき事

まずデジタル化の担当者としては全ての紙図面(青焼き図面)がデータ化された後、どの様に管理・運用するのかその全体像を考えておかなければいけません。
クラウドストレージで管理するのか社内サーバーで管理するのか、アクセス権限を付与するのか社内フリーアクセスにするのか、閲覧方法をどうするのか、OCR処理が必要か、スキャン解像度はどうするか、その際全体のデータ容量はどの位になるのか、
などなど、事前に認識しておくべき事がいろいろあります。

2紙図面(青焼き図面)デジタル化実施の2つの選択肢

2-1紙図面(青焼き図面)デジタル化に自社で取り組む

自社で所蔵の紙図面(青焼き図面)一式のデジタル化に取り組む方法として1つは自社でデータ化する方法です。その際、大きな問題となるのは人と機器です。
書庫の図面を全て自社でスキャンしてデータ化しようとすれば、専属のスタッフを置く必要があるでしょう。図面の所蔵量によりますが、書庫1部屋分ともなれば何人で何カ月掛かるでしょうか。専門業者である当社の実績でも書庫一式となれば、所蔵量が多ければ2,3カ月を要する事は珍しくありません。
次に機械です。A3サイズまでの図面は事務用の複合機で時間をかければデータ化出来ます。A1・A2サイズ図面についても最近は広幅複合機も結構普及しています。スキャナー機能を備えた設備をお持ちであれば、図面ファイルやマップケースに保存されたシート状の図面は時間を掛ければデータ化できるでしょう。
しかし、製本(観音製本)された青焼き図面は広幅複合機ではスキャン出来ません。

2-1-1紙図面(青焼き図面)デジタル化に自社で取り組む場合のメリット

自社で所蔵の紙図面(青焼き図面)一式のデジタル化に社内で取り組む場合のメリットはやはりコストでしょう。
社内の人材をその業務に専念させれば出ていく費用はありません。それに不鮮明な青焼き図面に対してスキャンしたデータがどの様に見えるか等チェックしながら作業出来るのでその都度撮り直しなど融通が効きます

2-1-2紙図面(青焼き図面)デジタル化に自社で取り組む場合のデメリット

自社で所蔵の紙図面(青焼き図面)一式のデジタル化に社内で取り組む場合の課題は先に挙げた、人と機械の問題です。
社内の人材を本来の業務でない慣れない作業に長期間従事させることのデメリットは大きいと思います。本来の業務はストップし、スキャン作業に従事している間、本来業務の生産性はゼロです。そしてその人材に掛かっている人件費はどの位でしょうか。
メリットとして挙げたコストに関しては出ていく経費として顕在化しないだけで、従事する人材の人件費はそのまま経費です。その人件費は時間が掛かれば掛かるほど膨らんでいきます。
機械についてはA3までの図面について社内の複合機を使用する場合、機器を占有してしまいます。他の人の業務に差支える場合もあるでしょう。また一番の問題は前述した製本された青焼き図面です。これまで多くの建設会社さまからデジタル化の相談を頂き、書庫を拝見しましたが、ほとんどの図面が大判(A1,A2)サイズの製本(観音製本)された青焼き図面です。自社に機器がない以上、購入するかレンタルするか。自社に所蔵の製本図面のスキャン業務終了後の利用目的が無い機器に高額投資はあり得ないでしょう。特殊な機器ですのでレンタル貸ししている業者も無いと思います。
となれば、自社でスキャンしてデータ化できるのはごく一部の図面という事になります。

2-2紙図面(青焼き図面)デジタル化を外部委託する

紙図面(青焼き図面)デジタル化を外部委託する場合、多くの建設会社さんには既に出入りしているコピーサービス業者があると思います。そちらに相談するのも良いかもしれません。
図面の印刷・製本等を主業務としているコピーサービス業者(コピー屋、青焼屋、青写真屋、複写業者などと呼ばれています)は紙図面のデータ化も主業務として取組んでいます。また建設会社さんとのお付き合いが長く、図面の取扱いに精通している事からデータ化した際に判読しやすい様にデータの調整もしてくれるでしょう。キーポイントはその業者が製本冊子に対応した大判(A1,A2)サイズのスキャニング機器を保有しているかどうかです。全ての業者が大判製本に対応した機器を保有している訳ではありません。その中でも製本(観音製本)図面スキャン専用の(オーバーヘッドスキャナと呼ばれる)高効率な機器をごく少数の業者が保有しています。

2-2-1紙図面(青焼き図面)デジタル化を外部委託する場合のメリット

紙図面(青焼き図面)デジタル化を外部委託する場合のメリットとしては、やはり圧倒的省力化です。信用できる業者に任せれば、事前打合せだけで完全に手離れします。社内の人材も機器も社内資源を消耗しません。また図面の取扱いに慣れた業者であれば、用途に応じた解像度で最適なデータ容量に、また見やすい様に周囲の影をトリミングで消去したり、青図を白黒反転させて見易くしたり、図面状態に合わせた濃度調整など(特に青焼き図面は濃淡がまちまちの場合が多く、図面に応じて濃度を最適化しないと折角データ化しても薄過ぎて見えない、また潰れて読めない状態になります)お客様側が要求せずとも調整を行ってくれる業者もあります。業歴の長いコピーサービス業者であれば青焼き図面の調整はお得意だと思います。それに比べて、スキャン専業の業者では濃度は一定、トリミングは別料金などの対応が多い様です。図面の取扱いという意味では、ドキュメントサービス協同組合(旧、複写産業協同組合)加盟の業者からの選定も1つの目安になります。
また、デジタル化した後、一覧表から名称や番号クリックで必要な図面を呼び出すリンク作成などの便利な運用を提案をしてくれる業者もあります。

2-2-2紙図面(青焼き図面)デジタル化を外部委託する場合のデメリット

紙図面(青焼き図面)デジタル化を外部委託する場合のデメリットとしてはやはりコストの問題でしょう。所蔵量によりますが、書庫全部のデータ化を外部委託すれば大きなコストが掛かります。デジタル化によって業務効率化できるメリットに見合うと判断出来るかどうかですね。

3まとめ

以上の事から、書庫にある古い図面(青焼き図面)のデジタル化を自社で行うのはきわめてハードルが高いでしょう。
デジタル化が完了すれば、図面データをサーバーやクラウドで共有でき、パソコンの画面上で何時でも誰でも必要な図面を閲覧することが出来ます。これまでの様に書庫に行って膨大な図面の中から探す必要は無くなります。また原本を処分すれば古い図面が占有していた書庫スペースが有効活用できます。社内の人が古い図面を探すために時間と労力をどれくらい使っているでしょうか(当社のお客様では図面収容の為に会社と離れた場所に書庫スペースを確保し、必要な時に毎回わざわざ行っている会社もありました)。今後もその無駄な時間と労力を浪費し続けるのと、デジタル化で業務効率化するのとを比較すれば、多少大きなコストを掛けてもただちに取組みを考えるべきかもしれませんね。

【参考当社実績:和歌山県建設会社様書庫一式
A1製本図面(観音製本)197冊、 
A2製本図面(観音製本)540冊
合計、約27,000ページPDFデータ化、約350万円】

 株式会社 菅原

・1958年青写真屋として創業。
・図面の印刷、製本から始まりドキュメントの取扱い専門家として63年の実績。
・「日本ドキュメントサービス協同組合」(旧:複写産業協同組合)所属
・国交省他官公庁、ゼネコン、ハウスメーカー・製造メーカー様等を取引先とし
・時代の変化、お客様ニーズに即応しサービス内容を拡充、
・現在では全国対応の法人向けスキャンサービスを展開。
・業界屈指のスキャナー設備により、同業者からも信頼されるサービス品質を提供。
・2018年「大きいサイズのスキャン専門店」サイト
・2021年「書類・図面のPDF化専門店」サイトを開設