紙図面をPDF化する必要性と5つのメリット。スキャン方法・保管方法を解説

建築、電気・設備工事関係、設計事務所、土木・測量設計関係、プラント設備関係、化学工場、その他製造業等々 様々な業種で設計情報を現状、紙図面で保存されている会社は多いと思います。
紙図面を大量に保管している企業様では保管場所の確保や、その管理方法にお悩みのご担当者が多いでしょう。

その場合、紙図面をPDF化してデータで残す方法をおすすめします。

しかし、これまで設計情報を紙で保管・管理することが通例であった場合、PDF化した場合のメリットが充分認識できないと思います。
当記事では、紙図面をPDF化する必要性やPDF化するスキャン方法、保管方法まで詳しく解説します。

 

目次

1.紙図面をPDF化する必要性とメリット
 
1-1.紙媒体の紛失・破損防止
 1-2.情報共有の簡易化
 1-3.保管場所のコスト削減
 1-4.いつでも複製・出力が可能
 1-5.必要なときに探しやすい

2.PDFデータとTIFFデータの違い

3.紙図面をPDF化する方法

 3-1.スキャナー機器を購入もしくはレンタル
 3-2.紙図面をスキャン
 3-3.ファイル形式を設定

4.手間をかけず紙図面をPDF化するなら専門業者への依頼がおすすめ

5.紙図面をPDF化したあとの保管方法

 5-1.社内サーバー
 5-2.クラウド
 5-3.外部ストレージ

6.自社で紙図面のPDFデータを保管するときの注意点
 6-1.データの外部流出を避ける
 6-2.保管場所の安全確保
 6-3.原本の保管
 6-4.ウイルス対策をおこなう

7.紙図面をPDF化して業務効率を向上させましょう

 

1.紙図面をPDF化する必要性とメリット

紙図面をPDF化する必要性とメリットとして、以下の5点が挙げられます。

  • 紙媒体の紛失・破損防止
  • 情報共有の簡易化
  • 保管場所のコスト削減
  • いつでも複製・出力が可能
  • 必要なときに探しやすい

それでは詳しく解説します。

 

1-1.紙媒体の紛失・破損防止

紙図面をPDF化することで、紙媒体の紛失や破損を防止できます。

紙図面の場合、数量が増えると必要な図面を探すことが難しくなります。

また、年数が経過すると経年劣化によってページの破れや退色が進行していきます。

紙図面をPDFファイルとして残しておけば、経年劣化の心配はありません。

図面の紛失や破損は大切な情報資産をなくすことにもつながるので、PDF化をおこなうことは企業にとってもメリットとなります。

 

1-2.情報共有の簡易化

2つ目のメリットとして、紙図面のPDF化をおこなうと情報共有がしやすくなります。
紙媒体の図面の場合、必要に応じて該当図面を毎回探し出す必要があり、また関係者への貸し出しで原稿が無い場合などがあり、スムーズな情報共有が困難です。
紙図面をPDF化すると、必要に応じてメール送信やファイル共有が可能です。
自社メンバーだけでなくクライアントとのデータ共有も簡易化されるので、いつでも情報を共有して打ち合わせが出来るようになります。

 

1-3.保管場所のコスト削減

紙図面をPDF化することで、保管場所のコスト削減ができます。
紙媒体の図面を保管すると、水没や経年劣化による破損などのリスクがあります。
また、紙図面は保管場所の確保も必要なので、企業にとっても管理が困難です。
データ化された図面はパソコン内に保存されるため、保管場所を用意する必要もありません。 バックアップを用意しておけばデータ消失のリスクもなくなり、安全な状態で図面を保管できるようになります

 

1-4.いつでも複製・出力が可能

紙図面をPDF化すれば、プリンターから必要に応じて複製・出力が可能です。
紙図面の場合、複数人で共有しなければいけないときは、都度スキャンが必要なので手間がかかります。
図面をデータとして残しておけばパソコンからいつでもコピーできるので、スキャンの手間がなくなります。
業務効率の向上にもつながるため、企業にとってもメリットが大きいです。

 

1-5.必要なときに探しやすい

PDF化した紙図面にフォルダ名やファイル名をつければ、必要なときに探せます。
紙図面は数量が多くなると探し出すことに時間がかかるので、業務効率も悪くなります。
PDF化した図面は、カテゴリーに分類することで保存場所の特定が容易になります。
また、パソコンにはフォルダやファイルの検索機能があるため、必要な図面を必要なときに探すことが可能です。

 

2.PDFデータとTIFFデータの違い

紙図面を電子化する場合、PDFもしくはTIFFのフォーマットで保存することが一般的です。

 ・PDFとTIFFの特徴は、以下の通りです。
 ・PDF:紙に印刷したときの状態で保存できるファイル
 ・TIFF:ラスターグラフィックや画像情報の保存に使用されるファイル

PDFデータは幅広いサイズに対応しており、大判図面でもデータ化できます。
数メートルに及ぶ大きさの図面は、TIFFデータを推奨していることが多いです。
一方PDFはデザイン系ソフトで有名なAdobe社が提唱していることもあり、Adobe系ソフトやCADソフトからの書き出しに向いています。
PDFとTIFFのメリット・デメリットについては、以下の表を参考にご覧ください。

 メリットデメリット
PDF・電子データの標準規格 ・セキュリティ設定が可能 ・しおりやリンクを貼れる ・汎用性が高い・大判出力には向いていない ・データが肥大化しやすい  
TIFF・大型スキャナーの標準規格 ・専用画像ソフトで処理が早くなる ・マルチTIFFが可能・専用ソフト以外での編集が難しい ・スキャナーでのスキャンが必要 ・マルチTIFFは個別検索が不可

3.紙図面をPDF化する方法

こちらでは、企業が紙図面をPDF化する方法について紹介します。
自社で作業をおこなうと手間はかかりますが、費用をおさえられるメリットがあります。
それでは詳しい手順について説明するので、ぜひ参考にご覧ください。

3-1.スキャナー機器を購入もしくはレンタル

自社で紙図面をPDF化する場合、専用のスキャナー機器を用意する必要があります。
スキャナー機器は、スキャンする図面の種類によって適した製品が異なります。
観音製本や折り製本図面をスキャンする場合、オーバーヘッド型やフェイスアップ型が最適です。
バラの図面の場合、シートフィード型のスキャナーをおすすめします。
図面のスキャナー機器は市販で販売されていないので、専門の販売先を見つけなければいけません。
販売金額やレンタルの見積額を出してもらい、予算に合わせてスキャナー機器を用意するようにしましょう。

3-2.紙図面をスキャン

スキャナー機器の用意ができたら、紙図面をスキャンしていきます。
紙図面をスキャンすることでPDF化し、パソコンへとデータを残せます。
紙図面をスキャンするときは、折り目をなくして全体を​​スキャンできるようにしてください。
折り目があると綺麗にスキャンできなくなるので、紙図面にアイロンをかけて消しておきましょう。

3-3.ファイル形式を設定

紙図面のスキャンを行う際にパソコンを使ってファイル形式を設定します。
データ容量などを考慮し、後の利用方法に合せたファイル形式に設定しましょう。
CADで画像データを編集するときは、以下のようなデータ拡張子から選択してください。

 ・PDF
 ・DWF
 ・DFN
 ・TIFF

4.手間をかけず紙図面をPDF化するなら専門業者への依頼がおすすめ

企業が紙図面を自社でPDF化する場合、スキャナー機器の用意やスキャン作業などで大変手間がかかります。
手間をかけずに紙図面をPDF化するなら、スキャン専門業者へ相談することをおすすめします。
「大きいサイズのスキャン専門店」では、大判製本図面を断裁、解体することなくスキャンが可能です。
さまざまな大型スキャナーを用意しているので、ご要望にあわせてデータ化できます。
初めて利用されるお客様限定で「おためしスキャン」サービスも実施しており、3枚まで無料でスキャン可能です。
お試しを希望される方は、ぜひご連絡の際にお伝えくださいませ。

 

5.紙図面をPDF化したあとの保管方法

紙図面をPDF化したあとは、データを大切に保管しておくことが大切です。
データを消失してしまうと、再度紙図面をスキャンしなければいけないので手間がかかります。
こちらでは、保管方法である社内サーバー、クラウド、外部ストレージの3種類について詳しく解説します。
ぜひ自社に最適な保管方法を見つけてください。

5-1.社内サーバー

図面データの保管方法として、社内サーバーがあります。
社内サーバーはクローズドなネットワーク環境となっているため、外部に情報漏洩するリスクが少ないです。
容量が少なくなれば増設もできるので、必要に応じてカスタマイズできます。
社内サーバーはメンテナンスが必要なので、管理する担当者を決めておくようにしましょう。

5-2.クラウド

2つ目の保管方法として、クラウドがあります。
クラウドはネットワーク環境があればどこでも利用できるので、社内外で図面の閲覧・共有が可能です。
クラウドサービスのセキュリティも高いため、情報漏洩の心配もありません。
しかし、ネットワーク環境が安定しなければ図面を呼び出せないので、少なからずデメリットもあることを理解しておきましょう。

5-3.外部ストレージ

外部ストレージに図面データを保管する方法もあります。
外部ストレージにはSSDやHDDなどがあり、小型なので持ち運びにも便利です。
しかし、外部ストレージは物理障害に弱いので、落下や水没などによってデータを消失するケースがあります。
また耐久性の問題で長期保存に向いていないものが多くバックアップが必要になります。
そのため外部ストレージに図面データを保管するときは、管理に十分注意しましょう。

6.自社で紙図面のPDFデータを保管するときの注意点

自社で紙図面のPDFデータを保管する場合、いくつか気をつけなければいけないポイントがあります。
図面データは企業の大切な資産なので、管理を徹底することが大切です。
それでは注意点について詳しく解説します。

6-1.データの外部流出を避ける

紙図面をデータ化すると情報共有がしやすくなりますが、外部流出のリスクが少なからずあります。
図面データの閲覧権限を設定していない場合、アクセスができるユーザーは誰でも複製・出力が可能です。
なかには悪質なユーザーも存在するため、ハッキングによって図面データを盗難される恐れもあります。
そのため自社で図面データを保管するときは、認証機能や暗号化機能を使って外部流出を避けるようにしましょう。

6-2.保管場所の安全確保

自社サーバーや外部ストレージへ図面データを保管する場合、安全確保をおこなうようにしましょう。
とくに外部ストレージには寿命があるので、一定期間が経過したものはデータの移行やバックアップをおすすめします。
保管場所の室温が高すぎたり低すぎたりすると劣化が進行する原因になるため、安全な環境を確保するようにしておきましょう。

6-3.原本の保管

図面は種類によって、一定期間の保存が義務づけられています。
紙図面をデータ化したとしても、処分をするまでは原本を保管しておく必要があります。 保存期間を終えるまでは、紙図面の原本を安全な環境で保管するようにしましょう。

6-4.ウイルス対策をおこなう

社内サーバーや外部ストレージで図面データを保管する場合、ウイルス対策をおこなうようにしましょう。
悪質なWebページ閲覧やアプリケーションのインストールをすると、ウイルス感染によって内部データが外部へ流出する恐れがあります。
ウイルス対策ソフトをインストールすれば、ウイルス被害を未然に防げるようになります。
万が一に備えて、大切な図面データを守るためにもウイルス対策をおこないましょう。

 

7.紙図面をPDF化して業務効率を向上させましょう

紙図面は数量が増えると保管場所に困るので、管理が大変になります。
紙図面をPDF化すると、紙媒体の紛失や破損防止、情報共有の簡易化、保管場所のコスト削減、複製・出力などのメリットがあります。
もし紙図面のスキャンを自社でおこなうことが難しいときは、創業65年の実績を持つ「大きいサイズのスキャン専門店」へご相談ください。
企業の資産となる図面を丁寧にスキャンさせていただくので、ぜひ気軽にお問い合わせくださいませ。

 


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 このコラムは私が書きました。
 

 株式会社 菅 原 代表取締役 立岩敏哉

株式会社 菅 原 について
・1958年青写真屋として創業。
・図面の印刷、製本から始まりドキュメントの取扱い専門業者として63年の実績。
・「日本ドキュメントサービス協同組合」(旧:複写産業協同組合)所属。
・国交省他官公庁、ゼネコン、ハウスメーカー・製造メーカー様等を取引先とし
 時代の変化、お客様ニーズに即応しサービス内容を拡充、
 現在では全国対応の法人向けスキャンサービスを展開。
・業界屈指のスキャナー設備により、同業者からも信頼されるサービス品質を提供。
・2018年「大きいサイズのスキャン専門店」サイト
・2021年「書類・図面のPDF化専門店」サイトを開設