徹底解説、製本図面スキャンサービス業者の選び方! 製本図面(竣工図・施工図)はスキャンでデータ保管を!

A1、A2サイズの製本図面(竣工図、施工図)を会社にたくさん抱えていませんか?
業歴の長い建設会社では、古い建築物件の図面が紙の図面のまま多く保管されている現状があります。
しかも、製本図面の状態で、


このような大きいサイズの製本図面はかさばるため、広い保管場所が必要だったり、見たい時にすぐ取り出せなかったり……という問題がありました。

弊社でも多くの建設関係のお客様から、
「改修、増築、改築、保守の際に、図面をすぐ見られるようにしたい」
「取り壊しまで、残しておく必要があるので、図面を整理したい」
「多くの製本図面が占有している場所を空けて有効活用したい」
といった理由で、製本図面(竣工図・施工図)スキャンのご相談、ご依頼をいただいております。


このコラムでは、製本図面をスキャンでデータ化するメリットや、図面形状ごとに使用する機器の違い、スキャンサービス業者の選び方について、徹底解説します。

目次

1.製本図面のスキャンによる5つのメリット
 1-1. 図面を速やかに閲覧できる
 1-2. 図面の品質を保持できる
 1-3. 管理が簡単になる
 1-4. 社内で図面や作業を共有できる
 1-5. 保管費やコピー費を削減できる

2.スキャンサービス業者を選ぶ3つのポイント
 2-1. スキャンサービス業者とコピーサービス業者の違い
 2-2. 製本図面の種類を事前にチェック
 2-3. スキャン機器の特性を紹介!

3.株式会社菅原が選ばれている理由

4.まとめ

 

1.製本図面のスキャンによる5つのメリット

製本図面のスキャン、データ化には多くのメリットがあります。
まずはデータ化で得られる5つの良い点をチェックしてみましょう。


1-1. 図面を速やかに閲覧できる

製本図面を参照する場合、多くの製本図面の中から該当する図面を探すだけで一苦労、というお話はよく聞きます。
同じ物件の図面がたくさんあり、どれが最新のものか分からない……というトラブルも多くお聞きしてきました。
保管庫に並べられている図面をスキャンでデータ化すれば、必要な図面をすぐに検索でき、作業効率がアップします。
図面の更新日時も簡単に比較できるため、年代順に確認できるというメリットもあります。


 

1-2. 図面の品質を保持できる

製本図面を何度も開いたり閉じたり、長い間収納していたり、日焼けしたり。
これらの過程で、図面が次第に劣化してしまいます。
必要な時に不鮮明な部分があったり、破損してしまったりでは、図面の確認作業に大きな影響が出てしまいます。
事前にスキャニングしておけば、そこからは何年経ってもデータ作成時の図面のままの鮮明度で、閲覧可能です。
大切な図面情報を守るためにも、スキャンによるデータ化がおすすめです。
データにしておけばコピーを複数用意できるため、紛失の心配もありません。


 


1-3. 管理が簡単になる

紙で図面を管理する場合、決められた場所に整理整頓する必要があり、時間や手間が必要でした。
図面が必要なのに管理者と連絡がつかず、すぐに見つけ出せなかった……というトラブルもお聞きしました。
スキャンして社内ネットワークで共有すれば、誰でも好きな時に必要な図面を検索できるため、スムーズな確認作業を実現でき、関係者を待たせることなく作業をすすめる事ができます。




 

1-4. 社内で図面や作業を共有できる

大きいサイズの製本図面は、社内全体で共有するのが難しいアイテムでした。
原本が1冊の場合、その保管場所に取りに行く、見に行く必要があります。
また、複数人で同時に閲覧することが出来ませんでした。
ですがスキャニング後は、違う部署の人や離れた営業所の担当者と同時にパソコン画面で、同じ図面を確認することが出来ます。
これ迄よりも分かりやすく、短時間で打ち合わせや相談を進められる点がメリットです。


 

1-5. 保管費やコピー費を削減できる

紙の製本図面は専用の保管庫が必要だったり、複製が必要な場合、大判サイズの図面コピー費で経費がかさんだり、という問題がありました。
一度スキャンしてしまえば保管場所を用意しなくても良い、都度コピーしなくてもWeb上で検索、閲覧できる、といったメリットがあるため、経費の大幅削減になった! という嬉しいお声をたくさんいただいております。
製本図面のスキャンには、このようにたくさんのメリットがあります。
管理や共有が難しい紙図面からデータ図面へ移行して、作業効率アップや経費削減という結果を手に入れましょう! 


 

2.スキャンサービス業者を選ぶ3つのポイント

大判の製本図面スキャンには、専用の機器が必要です。
そのため、大きなサイズのスキャンを得意とする業者へ依頼するのが一般的です。
手ごろな価格で質の高いデータを手に入れるために、業者選びのコツを覚えておきましょう。


2-1. スキャンサービス業者とコピーサービス業者の違い

「製本図面 スキャン データ化」などのキーワードで検索してみると、図面のデータ化に対応している
・スキャンサービス業者
・コピーサービス業者
2つの業態が出てきます。
どちらの業者もスキャンサービスに対応していますが、それぞれ得意としている分野が違います。
まずはこちらの表を見てみてください

見ていただければ分かる通り、一般的なスキャンサービス業者は本来、書類関係のデータ化が専門です。
高解像度のスキャナーにより古文書、美術作品などのスキャンを手掛けている業者もありますが、図面に関しては日常的に扱っていないのが現状です。
一方のコピーサービス業者は、日常的に図面のスキャンやコピー、製本に携わっています。
設計や建築、土木、エンジニアリング業界、製造業など、図面を介しての取引をメインにサービス展開しています。



そう考えるとコピー業者への依頼が最適に思えますが、表を見ていただければ分かる通り、コピー業者の多くがオーバーヘッドスキャナーを保有していません。
またスキャン専業サービス業者の多くが、フラットベットスキャナーを保有していません。
図面のデータ化は、図面形状に合わせて使用するべきスキャナーが異なります。
特に製本された図面に関しては、

・1ページ毎、ガラス面に伏せてスキャンするフラットベットスキャナー(*3)(寸法精度はこちらが良い)、
・若しくは図面を上向きに拡げてスキャンするオーバーヘッドスキャナー(*4)(作業効率が圧倒的に良い)

と2種類のスキャナーがあります。
スキャンする図面が少量の場合は、近隣のコピーサービス業者に依頼すれば大丈夫ですが、大量の製本図面をデータ化する場合は、作業効率の違いから手ごろな価格で提供できるオーバーヘッドスキャナーの存在が欠かせません。
「大きいサイズのスキャン専門店」では、どのような図面のスキャンにも対応できるように、またお客様のご要望、ご予算に応えるために、オーバーヘッドスキャナー、フラットベットスキャナーの両方を用意しております。




2-2. 製本図面の種類を事前にチェック

製本図面は、その形状から大きく2つに分けられます。
図面の種類によって、スキャンの方法が変わるため、事前に覚えておきましょう。
製本図面の種類が分かっていることで、見積もりがスムーズになります。

「二つ折り製本(背貼り製本、観音製本)」(*1)

竣工図、施工図などによくある、図面を半分に折ったものです。
冊子を開いた時、見開きで1枚の図面が見えるタイプで、二つ折り製本と呼びます。
背貼り製本、観音製本とも呼ばれます。
 


「折込製本」(*2)

工事請負契約書や建築確認申請書、官公庁へ提出用、保存用などに見られるタイプの図面です。
図面を折り畳んでA4サイズにし、書類と一緒に左綴じにしたもので、黒いハードカバーの表紙に、金文字で箔押し印刷してあるものが一般的です。(古いものはB5サイズもあります)
これを、折込製本と呼びます。

折込製本には2つの種類があり、綴じた図面・書類を外せるビス止めやバインダー形式。
釘などで打ち込んで図面・書類が外せない固定製本があります。契約書等は改ざん出来ない様に固定製本の形式です。


◦製本図面―◦二つ折り製本(竣工図、施工図など)

      ◦折込製本 ―◦ビス止め製本(建築確認申請書など)

             ◦固定製本(工事請負契約書など)

どのような図面であってもスキャン可能ですが、希望されるデータの質や製本状態によって使用する機器や見積もり金額が変わります。
事前に種類、冊数をチェックの上、効率良くデータ化を進めましょう。


2-3. スキャン機器の特性を紹介!

製本図面のデータ化は、使用するスキャン機器によって価格が変わります。
大判(A1・A2サイズ)の製本図面をスキャンする際に使用されるフラットベットスキャナーとオーバーヘッドスキャナー。
予算の範囲内でどちらを選択するべきなのか、それぞれの特性を知っておきましょう。


フラットベットスキャナー(*3)

フラットベットスキャナーは、オフィスにあるコピー機のような形状です。
原稿を置くためのガラス面が、A1サイズまで大きくなったものとイメージしてください。
使い方も同じで、ガラス面に図面を伏せて置き、ガラスの下でスキャンヘッドが動いて図面を読み撮ります。
図面の寸法精度が良い点がフラットベットスキャナーを使用するメリットです。
図面をガラス面へ密着させてスキャンするため、広げた図面そのままの精度でデータ化できます。
寸法精度が求められる製本図面は、フラットベットスキャナーがおすすめです。
折込製本もフラットベットスキャナーが有利です。折り込んだ図面は上向きのまま広げるオーバーヘッドスキャナーでは、まっすぐな状態を保てません。
特に、沢山の図面を折畳んで重ねた背の高い折込製本の場合は、フラットベットスキャナーがお役に立ちます。
フラットベットスキャナーを使うデメリットとしては、作業性の悪さが挙げられます。
ページ毎に図面を伏せて置く作業が必要で、A1サイズの分厚い製本などはたいへん重く非常に重労働です。
作業時間や人件費がかかることから、スキャンサービス提供価格は高くなります。

(*3)フラットベッドスキャナー

オーバーヘッドスキャナー(*4)


オーバーヘッドスキャナーは図面を上向きに置き、上方にある離れたスキャンヘッドから図面を読み込みます。
作業性の良さがオーバーヘッドスキャナーを使用するメリットです。
図面を上向きに置いたまま、ページをめくるだけで次々とスキャンできるため、短時間で大量のスキャンが可能です。
製本図面の中でも、二つ折り製本はオーバーヘッドスキャナーが有利です。
作業性が格段に良く、圧倒的安価でサービス提供できます。
デメリットとしては、A1サイズまでしか対応できない点、寸法精度が悪い点が挙げられます
2つ折り製本の中にも、その中にA1を大きく超えるサイズの図面が折込まれている場合があります。
「読み込んだデータをつないで、1枚の図面データにして欲しい」というご要望も、多くいただきます。
プラントの計装設備フローシートなどは、4枚、5枚のA1データをつなぎ合わせる場合もあります。
水道関係の図面もA0サイズのものが多く見られます。
このようなA1サイズを超える製本図面を、つなぎ合わせる必要がある場合にはフラットベットスキャナーを使用します。
寸法精度の良いフラットベットでスキャンしたデータであれば、繋ぎ目もキレイに繋がり、違和感なく1枚の図面データになります。
オーバーヘッドスキャナーが寸法精度で及ばないのは、図面とスキャンヘッドの間にある距離が原因です。
1枚の図面の中でも中央部と端、スキャンヘッドに近い部分と遠い部分で、距離の差があり、歪みが生まれます。
歪みは機器が自動で画像補正する仕組みになっていますが、フラットベットスキャナーほどの寸法精度は出ない事をご承知おきください。

(*4)オーバーヘッドスキャナー
    


3.「大きいサイズのスキャン専門店」が選ばれている理由

スキャン業務は、さまざまなコピーサービス会社、スキャンサービス会社で対応できますが、上記2種類のスキャナーに加えて、シートスキャナーを含み3種類の機器を保有している業者は余り多くはありません。
弊社はシートスキャナー、フラットベットスキャナー、オーバーヘッドスキャナー3種類すべての機器を保有しています。
図面に応じて使い分けられる、予算に合わせた提案ができることから、全国のお客様にお喜びいただいております。

コピーサービス業者で主に取り扱いがあるフラットベットスキャナーは、データ化の費用が高額になりがちです。
1冊、2冊という場合は問題ありませんが、書庫にある製本図面一式全部など大量のデータ化には経費面では不向きです。
そこで役に立つのがオーバーヘッドスキャナーですが、A1サイズ対応の大型機は国内では製造されておらず、ドイツからの輸入に頼っています。
導入コストが高額なため、所有している業者が少ないのが現状です。
近年はデジタルシフト、ペーパーレスの流れで、会社で保有している製本図面を全部まとめてデータ化したい、というご要望が増えています。
手ごろな価格でデータ化を進めたいお客様は、弊社のオーバーヘッドスキャナーによるデータ化をご検討ください。
「大きいサイズのスキャン専門店」として歩んできた経験から、スピーディかつ高品質なデータ化をお約束いたします。

機密情報の扱いやセキュリティ体制にもこだわっております。(プライバシーマーク認証取得)
スキャン専業業者のようにオーバーヘッドスキャナーを所持しているスキャン業者であっても、フラットベットスキャナーを持たない場合、折込製本は解体、もしくはオーバーヘッドで無理に対応するしかありません。
もし、解体が必要な場合でも普段から図面を多く扱っている業者、自社での製本経験がある業者なら安心ですが、普段、図面を扱わないスキャン専業業者の場合、製本図面の解体、再製本する場合、外部委託するため余計な費用がかかります。
普段から図面を扱っている業者であれば、CADデータに対応したり、図面に合わせた解像度を提案したりできるため、よりご希望に近い形で納品できます。
弊社では図面の扱いに慣れたスタッフが揃っておりますので、安心してご相談ください。

データ化の際、高い解像度にこだわる業者様が多いのですが、弊社では図面を実際に使用するお客様目線で、どう工夫すれば文字や数字が読みやすいのか、取引先で活用しやすいのかにこだわり、作業を進めます。
実際に大手建設会社勤務の知人に、弊社のスキャン、データ化図面を見てもらいましたが、別業者のデータと比較して、

「図面周囲の影が残っていない」(※1)

「図面が傾いていない」(※2)

「見やすさがまったく違う」※3)

など嬉しいお声をいただきました。


(※1)図面の周囲の影 (トリミングで影を飛ばします)

 

          当社データ                     他社データ


(※2)図面の傾き (図面が正対するよう傾き補正します)

    

          当社データ                     他社データ


(※3)見やすさ (しきい値の調整で最適濃度にします)

    

          当社データ                     他社データ


現場の声に寄り添った製本図面のスキャン、データ化は、「大きいサイズのスキャン専門店」へおまかせください!


ご相談・お問い合わせはコチラ



4.まとめ

製本図面をスキャン、データ化するなら、大判図面に対応できるオーバーヘッドスキャナー、フラットベットスキャナーを使い分けられる業者を選びましょう。
2つのスキャナーを駆使して、あらゆる製本図面に対応できる。
オーバーヘッドスキャナーの作業性を反映させた柔軟な価格を提示できる。
というメリットがあります。
製本図面を大量にデータ化する場合は、事前に複数業者で見積もりの上、予算に合う業者を選びましょう。
金額だけでなく、お試しスキャンで実際の仕上がりをたしかめておくと、より安心です。


弊社は、製本図面のスキャニング業者として全国からご依頼実績がございます。
企業様だけでなく、全国のコピーサービス業者(同業者)様からオーバーヘッドスキャナーによる製本図面のスキャニング依頼を承っているなど、図面のデータ化品質には定評がございます。

製本図面のデータ化をお考えでしたら、ぜひ見積り依頼先業者の一つに弊社を入れていただくようお願いいたします。


【製本図面スキャン、データ化をご検討中のお客様へ】

弊社では、数量に関係なくデータ化をお引き受けしております。
最低発注料金の制限もございません。
大量データはもちろん1冊、2冊など、少量のデータが急ぎで必要、という場合の短納期納品にも応じております。
お客様のご希望に応じて、できる限りのご提案、ご対応いたします。
製本図面のデータ化をお考えでしたら、「大きいサイズのスキャン専門店」までお問い合せください。


▲参考になりましたらシェアお願いいたします

 このコラムは私が書きました。
 

 株式会社 菅 原 代表取締役 立岩敏哉

株式会社 菅 原 について
・1958年青写真屋として創業。
・図面の印刷、製本から始まりドキュメントの取扱い専門業者として63年の実績。
・「日本ドキュメントサービス協同組合」(旧:複写産業協同組合)所属。
・国交省他官公庁、ゼネコン、ハウスメーカー・製造メーカー様等を取引先とし
 時代の変化、お客様ニーズに即応しサービス内容を拡充、
 現在では全国対応の法人向けスキャンサービスを展開。
・業界屈指のスキャナー設備により、同業者からも信頼されるサービス品質を提供。
・2018年「大きいサイズのスキャン専門店」サイト
・2021年「書類・図面のPDF化専門店」サイトを開設